2020/08/14

入社1年目で身につけておきたかった、たった「1つ」の能力 

ピックアップ > コミュトレ 冬木しょうこ

 

入社1年目の時期は、新しく覚えることや、身につけなければいけないことがとても多いですよね。 

「上司や先輩のように、早く1人前になりたい」こう考えて、日々一生懸命自分の能力を高めようとしていることでしょう。 

 

同じ時間を使って成長するのであれば、どんな仕事をするにしても土台となる能力を身につけておくとよいでしょう。その能力とは、ずばり「ビジネスコミュニケーション能力です 

 

仕事が出来るようになるための必要な能力は様々ありますが、ビジネスコミュニケーション能力は全ての仕事の根幹になるものですこの能力を発揮することで、上司や先輩から指摘されることの大半は解決できます。

また、周囲の人々をあなたの味方につけ、よりラクに仕事の結果を出すことができるようになりますその結果、あなたの評価が高まり、仕事に対してさらに前向きに頑張っていけるようになります。 

 

そこで、この記事では、入社1年目の段階で身につけておきたいビジネスコミュニケーション能力について解説します

ベテラン社員になってから「もっと早く身につけておきたかった」とおっしゃる方多いのであなたが仕事人生の若いうちに身につけておくと、これほど有利な能力はありません。

是非、社会人の早い段階で自分の得意分野にして、より一層充実した仕事人生を歩んでいただければと思います。 

 

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 仕事が滞る原因のほとんどは「人間関係トラブル」 

 

仕事をするとき、仕事内容が全く覚えられないことで悩む人はほとんどいませんつい先日までは学生だったとしても、入社して数か月間もすれば新人研修の内容は頭に入れることができますよね。 

 

一方で、ほとんどの方にとって悩みの種になるのが「人間関係」です。仕事がうまくいかないとき、仕事それ自体が難しいという以上に、周囲の人との人間関係がうまくいっていないことが大変多いのです。 

 

例えば、 

・指示の意図をくみとれず、誤った解釈で仕事を進めて二度手間になった ・上司に早めに相談できずに1人で抱え込んでしまった ・職場に馴染めずに、なんとなく距離を感じてしまった 

ということが起こっています 

 

しかし、仕事がどれほど難しかったとしても、助けてくれる上司や応援してくれる先輩がいれば、なんとか乗り越えていけるものです。

困った時に上司や先輩からアドバイスをもらうことで新しい気づきを得たり、一緒に協力してもらったりすることによって自分1人では出来なかったレベルの問題解決ができるようになったりします

実際に、あなたの周りで「この人は仕事出来るな」と感じる方は、たいてい上司または先輩、あるいは同僚などから好かれていたり、信頼されていたりする人ではないでしょうか。 

 

このように、仕事がスムーズに進むか、それとも滞るかの分岐点は「人間関係」にあるといっても過言ではありません人間関係がうまくいっていないと、仕事はとたんに滞り始めます。 

 

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「人の感情」を制する者は仕事を制する 

仕事力を上げるためのテクニックやハウツーは、様々な自己啓発本やビジネス書でとりあげられています

しかし、もっと重要なのは「人間は感情の動物である」という原理原則、骨の髄までとことん理解することです 

 

それを端的に示す事例をご紹介しましょう。 

 

2020年2月末、「新型コロナウイルスの影響で、中国から輸入できずトイレットペーパーが品薄になる」というtwitter投稿文を発端に、日本全国でトイレットペーパーの買い占めが相次ぎました。買い占め行動を鎮静化するために、自治体や政府からは繰り返し「在庫が十分確保されている」と発信されました。にもかかわらず、実際に品薄状態が発生してしまいました。 この現象は、東大大学院の鳥海准教授によって「『デマを信じるな』という投稿がかえって偽情報の存在を拡散させ、品不足の不安を増幅させた可能性がある(『SankeiBiz』2020.5.12)」と分析されています。 

 

ここで重要なことは、「在庫がある」という正確な情報があるにも関わらず、多くの人が「在庫がない」というデマ情報を信じてしまったということです。

冷静に考えれば、全員が買い占めることによって、かえって品薄状態になることはすぐ想像できるでしょう。

しかし、不安に駆られて買い占めた人の立場からすれば在庫がないという話なので、トイレットペーパーが買えなくなる前に買っておこう、という合理的判断を下した」といえます 

 

ここからいえることは、私たち人間は自分の感情に合致する情報にもとづいて思考している」ということです。これがまさに「感情の動物である」という原理原則の意味なのです。 

 

これは私たち個人の経験を振り返っても、うなずけることでしょう

例えば、誰かがあなたの短所を指摘して、改善するよう求めているとします。その際、自分が尊敬していたり好意をもっていたりする人からの話であれば素直に聴く人も多いのではないでしょうか

一方で、距離感や嫌悪感を感じている人から同じ話をされると「あなたに言われたくない」「事情もろくに知らないくせに」反発したくなることもあるでしょう 

 

ほとんどの人は、仕事ができるようになる要素として「論理的思考(ロジカルシンキング)」を挙げます。確かに、物事を論理的に考える能力は非常に重要です。

しかし、周囲の人の感情を度外視した正論を振りかざしてしまったらどうでしょう。物事は、かえってこじれてしまいますよね。まさに「人間の感情を制する者が仕事を制するといっても過言ではありません。 

 

先に、「仕事がうまくいくかどうかの分岐点は、人間関係である」とお伝えしました。だからこそ、「人間は感情の動物である」ことをとことん理解することが社会人1年目において非常に重要といえます。 

 

是非1年目のうち1日24時間365日常に「いかに上司や先輩、お客様の感情をうまく取り扱うか」を意識しましょう

それだけで間違いなく

「上司が安心できる部下」
「先輩が助けたくなる後輩」
「お客様から頼られる担当者」

なっていくことでしょう。 

 

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人間の感情を取り扱う「ビジネスコミュニケーション能力」で、ここまで変わる 

上司や先輩、お客様の感情をうまく取り扱う能力、これが本記事でいう「ビジネスコミュニケーション能力のことです 

 感情を取り扱うといっても、「おべっかをつかう」「媚びる」とは別次元の能力です。具体的には、相手の立場や意図に配慮できる能力のことを指します。 

 

あなたは上司から「直に」「誠実に」「一生懸命仕事しよう、と言われることはないでしょうか。これらはあなたの性格の問題ではなく、「いかに相手の立場や意図に配慮できるか」に集約されます

心の中で「一生懸命仕事したい、貢献したい」という気持ちをもつことはもちろん重要ですが、それを行動で示せるかどうかはビジネスコミュニケーション能力で決まるといっても過言ではありません。 

 

相手の立場や意図に配慮することによって、間違いなく相手に好感情を与えることができます。その結果、仕事をスムーズに進めることができるようになるのです。 

 

それでは、ビジネスコミュニケーション能力を発揮すると、普段の会話がどう変わるのでしょうか。以下、NGとOK例の比較でみてみましょう。 

 

 

例1:上司からあいまいな指示を受けたとき

 

【NG例】上司を不安にさせてしまう指示の受け方 

 

以下、ある営業課の上司と部下の会話です。 

 

上司「〇〇さん、先月分のチームの受注データをまとめておいてくれるかな。来週金曜日の週次チームミーティングで使いたいから」 

部下「承知いたしました。どのようにまとめたらいいでしょうか」 

上司「(丸投げだな…)社員ごとに成約率と受注金額を盛り込んだデータを作成してほしい」 

部下「はい、了解しました 

上司「うん、よろしく(いちいち細かく言わないと分からないようでは、彼に難しい仕事を振るのは、まだ早いかな…)」 

 

 

この例では、曖昧な指示に対して自分で能動的に確認をせず、すべて単に質問しているだけです。そのため、上司に与える負担が大きいといえます。

にもかかわらず、業務の目的や外してはいけないポイントを確認していないため、完成イメージがあいまいなまま指示を聴き終えています。

 

そうすると、いざ着手するときに「これは必要なのか」「どうすればいいのか」と不明点が次々に噴出してしまうでしょう。

その結果、その都度上司に確認して上司の業務を止めるばかりでなく、上司の意図から外れた成果物を出してしまう可能性が大きくなります。 

 

 では、次にOK例を見てみましょう。 

 

【OK例】上司を安心させる指示の受け方 

 

以下、ある営業課の上司と部下の会話です。 

 

上司:〇〇さん、先月分のチームの受注データをまとめておいてくれるかな。来週金曜日の週次チームミーティングで使いたいから」 

部下:「承知いたしました。(チームミーティングでは、いつも成約率と受注金額の振り返りを営業社員ごとにやって、次の週の戦略を話し合っているよな…そのために必要な資料か)」 

部下:「ちなみに、受注データをまとめることで、各メンバーが自分の課題点をしっかり把握して次の週に向けた反省対策を考えられるようにする、ということでよいでしょうか」 

上司:「うん、そうだね」 

部下:「なるほど。ということは、担当顧客の受注金額と成約率を社員ごとにエクセルにまとめた方がいいですよね。あと、成約率が目標よりも低い場合は色をつけておいたほうが見やすいですよね 

上司:「うん、その方がわかりやすいね」 

部下:「分かりました」 

上司:「じゃ、よろしく(自分なりにしっかり要点を押さえている。やる気あるな)」 

 

 

OK例の場合は、最初の指示を聴いた段階で、その業務の目的や進め方、納期といった完成イメージを詳細に把握しています。

なので、NG例に比べて圧倒的に仕事が速くなるだけでなく、上司に負担をかけることも少ないといえます。 

 

これが、上司の立場に立った指示の受け答えの仕方です。まさに、ビジネスコミュニケーション能力を発揮しているといえます。どちらのほうがビジネスパーソンとして信頼できるかは明らかでしょう。 

 

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例2:上司に報告するとき 

 

【NG例】上司を不安にさせてしまう報告 

 

 

部下:「すみません、先日任せて頂いた、本日が期限の業務の件なんですが、今報告をさせていただいても大丈夫ですか?」 

上司:「お、ちょっと待ってね(バタバタと目の前の仕事に区切りをつける)。よし、おっけー。いいよ!」 

部下:「ありがとうございます。残業ながら色々進めておりまして、それで1つ目の業務はまあまあな完成度になってきたんですね。そっちに時間をかけて質の高さを追求していたので…」 

上司:「えーと、結局なにが言いたいんだ? 

部下:「すみません、業務の進捗が追いついていないんです」 

上司:「それは困るな~。しかもなんで最初から言わないの?」 

部下:「すみません…」 

 

 

いかがでしょうか。上記の例では、部下が業務の進捗が追いついていない理由から述べ始めています。上司は「この報告により部下がなにを伝えたいのか」がわからず、混乱してしまいました。

では、この報告を結論から述べたらどうなるでしょうか。 

 

 

【OK例】上司を安心させる報告の例 

 

 

部下:「すみません、先日任せて頂いた業務の件なんですが、今報告をさせていただいても大丈夫ですか?」 

上司:「お、ちょっと待ってね(バタバタと目の前の仕事に区切りをつける)。よし、おっけー。いいよ!」 

部下:「ありがとうございます。本日が締切となっておりましたが、業務の進捗が予定よりも遅れてしまっています。申し訳ございません。 

上司:「そうか。なにか問題があったの?」 

部下:「1つ目の業務に思ったより時間がかかってしまいました。残業もしながら進めていたのですが、質の高さを追求していたら、2つ目に取りかかるのが遅れてしまいまして」 

上司:「なるほどね。そうしたら、細かい修正は後からでいいから、まずは進めていくことを優先しようか。わからないことがあれば、悩む前に聞きに来て」 

部下:「承知しました。ありがとうございます」 

上司:「うん、頼んだよ」 

 

 

OK例では、上司の立場として最も知りたい結論、すなわち「遅れているか順調なのか」という点について「遅れている」と結論を伝えました。それにより上司は、部下が報告をすぐに理解することができました。

その結果、すばやく問題解決することができたうえ、上司も安心して引き続き仕事を頼むことができました。このようなNG例とOK例の違いは、まさにビジネスコミュニケーション能力の有無の差といえます。 

 

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では、今度は「相談する」例をみていきましょう。 

  

例3:上司に相談するとき

 

【NG例】上司を苛立たせる相談

 

 

部下:(来週の会議で提案する企画、内容としてはよくなってきたけど、問題はコストだな…。うーん、1回上司に相談してみよう)」 

部下:「○○課長、来週の会議で提案する企画について、1点ご相談があるのですが…」 

上司:「あの件ね。なにかあった?」 

部下:「内容はよくなってきたんですけど、広告費がかかりすぎるんですよね。絶対この点は会議で指摘されるので、どうしようかなと思ってるんです」 

上司:「(どうしようかなって、それを考えるのが君の仕事だろ…)うーん、広告費ね。君はどう考えているの?」 

部下:「えっと、どうすればいいかと思って、相談に来たので…」 

上司:「はぁ~。ちょっと自分で練ってからもってきて」 

部下:「えっ…あ、はい、すみませんでした…(いつでも相談に来いって言いながら、なにも教えてくれないじゃないか!)」 

 

 

 いかがでしょうか。せっかく相談に行ったのに、上司は何も教えてくれないと、部下は不満そうです

しかし、上司の立場からすると、部下が任せた仕事に主体的に取り組んでおらず、ただアイディアを周囲に求めて鵜呑みにしているだけのように映ってしまいます。 

 

これに対し、自分で意見を考えた上で相談しているも見てみましょう。 

 

 

【OK例】忙しい上司に時間をとっていただける相談 

 

 

部下:「○○課長、来週の会議で提案する企画について、1点ご相談があるのですが…」 

上司:「あの件ね。なにかあった?」 

部下:「コスト削減に関して、ご助言を頂きたいです。個人的には、広告費を削減できればと思っています。マーケティングは毎回△△社に委託をしていますが、別の会社を検討する価値もあるのではないかと思いまして…。課長はどう思われますか」 

上司:「なるほどね…確かに検討の余地はあるかもしれないね。とはいえ、あまりそこに時間をかけすぎるのもよくないから、明日までに3社ほど候補を見繕って、私に見せてくれないか」 

部下:「明日までですね。かしこまりました。お時間頂き、ありがとうございます!」 

上司:「頼んだよ」 

 

 

今回の例では、部下が自分なりの意見をもった上で相談したことで、上司の助言を得ることができました。このように、結果的に合っているかどうか別として、まずは自分なりの意見を考えるというプロセスを踏んでいるか否かで、相談の質は大きく変わります。 

 上司は、部下自身がもっている意見から「部下がどのような姿勢で取り組んでいるのか」「どの視点が足りていないのか」などを判断し、それに基づいて助言をします。

こうすることで、上司が部下からの相談に割く時間を短くすることができます。また、部下にとっても、自分の意見をもって相談をすることで、成長において必要な気づきを得ることができます 

 

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まとめ:ビジネスコミュニケーション能力は入社1年目の必須科目である

 

いかがでしたでしょうか。今回は、社会人1年目の段階で身につけておきたい「ビジネスコミュニケーション能力」について、その意義や効果をお伝えしました。

 

業務知識を覚えることは当然ですが、その上で仕事が出来るようになる最短の道は、「人間は感情の動物である」ことをとことん理解すること、そして、感情をうまく取り扱えるようになることです。そのためには、相手の立場や意図に配慮することが欠かせません。

 

そのために、是非1年目の早い段階でビジネスコミュニケーション能力を身につけて、自分の武器にしていきましょう。

 

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国際基督教大学教養学部卒業。9年間の新規開拓営業のほか、8年間「コミュトレ」インストラクターとして、延べ3000人以上の社会人のビジネススキルアップを支援。2016年~コミュトレのカリキュラム開発に従事。基幹設計~制作・編集・校正までの全工程を経験し、『ディスカッションスキルコース』『メンバーシップコース』『リレーションシップコース』の教科書執筆を担当。2021年2月、「新・はたらき方戦略」の記事をきっかけに、ラジオ番組J-WAVE 「STEP ONE」のマンスリー講師に出演。
現在はコミュトレのマーケティング部門にて、「新・はたらき方戦略」のチーフエディターとしてコンテンツ制作に携わる。また、SNS公式アカウント(instagramtwitter)の「中の人」。趣味は料理・五目並べ。

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