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優秀でありたい人ほど、コミュニケーション能力にこだわる理由

冬木しょうこ

こんにちは。コミュトレの冬木です。

 

私たち社会人の多くは、「優秀である」ことにプライドをもっています。

優秀という言葉には「人よりも仕事ができる、信頼されている」というニュアンスが込められています。

 

現代ビジネス界においては「あの人は優秀だ」という評価は、社内で圧倒的なブランドをもちますし、個人の自己肯定感に少なからず影響を与えていることは否めません。

 

そして、これはごく一部の人にしか知られていないことですが、実は優秀さとは「コミュニケーション能力」と表裏一体をなすものです。

 

世間的には「コミュニケーション能力不足=コミュ障」という見方がまだ一般的なため、「あえて鍛えるものではない」と軽視されがちです。

(だからこそ、優秀な人にとっては競争相手が少なくて済むので、むしろ好都合といえるでしょう)

 

そこで今回は、組織で働く人に向けて、「優秀さ」とコミュニケーション能力の関連性についてみていきます。

 

「やっぱり自分の課題はコミュニケーション能力かも…」とお考えの方へ

 

1.優秀な人と、扱いづらい人の差

ビジネス界で重宝される優秀さとは、「今、求められている結果」を出すことです。

この定義に疑いをもつ人はおそらくいないでしょう。

 

この定義は、裏を返せば「今の状況で求められていない行動を勝手にとる人」は、優秀どころか「扱いづらい人」となるということを示しています。

 

Windows95、Internet Exploreなどのチーフアーキテクトをされた、著名なエンジニアである中島聡氏は、自著『天才がトップチームに選ばれなかった理由を「マネジメントがしづらいから」と評価しています。

 

Tくんは純粋な能力でいうと天才と言って差し支えないレベルでした。

しかし、上司の立場からすると非常にマネジメントがしづらいのです。

終盤になって思い付きで、予定にない新機能を搭載するため、全体の計画に支障をきたすことがありました。

 

そういうわけで、Tくんはせっかくいい仕事をするのに、翌年は売上トップの製品を開発するグループに入れませんでした。

出典:中島聡「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である」(文響社)を一部要約

 

つまり、「優秀さ」はもともとの才能の高さというより、その時々の状況に依存することがわかります。

 

「才能を発揮しつつ、結果を出すうえで今一番必要なことをやる」人こそ「優秀な人」だとみなされます。

 

才能が「才能だ」と認められる範囲も、あくまで「結果を出すうえで必要な範囲」のみです。

その範囲を超えて勝手に発揮しようとすると、上司からすれば「扱いづらい人」となります。

 

コミュニケーション能力にもう一度興味をもった!という方へ

 

2.コミュニケーション能力とは、「社会的知性」の象徴

では、どうすれば「結果を出すうえで、今一番必要なことをやる」人になるのでしょうか。

 

そのカギが「コミュニケーション能力」にあります。

なぜならコミュニケーション能力とは集団生活を円滑に営むうえで最も重要な「社会的知性」の象徴だからです。

 

クイーンズランド大の心理学教授、ウィリアム・フォン・ヒッペル氏は、「コミュニケーション能力」を「社会的知性」と呼び、むしろ「IQのような論理的能力は、単なる副産物」と述べています。

 

人間の進化の成功において最も大きな影響を与えたのは「社会的つながり」であり、人間にとってそれ以上のものはない。

 

結果、私たちは集団とのつながりを保つための方法をいくつも進化させてきた。

 

その中でも核となる「他者の考えを知る」「集団に自分の考えや気持ちを知ってもらう」ことは、協力を成功させるためのレシピでもある。

 

社会的知性こそがわたしたちの真の知的馬力であり、複雑な問題を解く能力(IQ)は、進化した社会的能力が生み出した単なる派生物なのかもしれない。

 

参考:ウィリアム・フォン・ヒッペル「われわれはなぜ嘘つきで自信過剰でお人好しなのか 進化心理学で読み解く、人類の驚くべき戦略」 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション) を一部要約

 

そのため、「集団内のつながりを保つ」マネジメント能力が高い人ほど、所得が高くなる傾向にあります。

 

たとえば、一般職の平均所得は400万円台ですが、マネジメント職はその2倍以上となる「800万円~1000万円以上」を与えられるのが一般的です。

参考:転職したら年収はいくら上がる?転職賃金相場からみる高所得層の仕事内容

 

このようにみると、コミュニケーション能力とは「社会的知性」の象徴として、結果を出したい組織ほど重宝するといえます。

 

やっぱりマネジメント能力を身につけて、昇給・昇格を狙いたい!という方へ

 

3.専門性が武器になる仕事ほど、コミュニケーション能力がボトルネックになる

賢明な読者であれば、ここで「いや、優秀な人は、コミュニケーション能力だけでなく専門性も優れているのでは」と思うかもしれません。

 

ここで重要なのは、専門性が求められる仕事ほど、コミュニケーション能力がボトルネックになることが多いという事実です。

 

たとえば、専門性が武器になる生命保険営業においても、警戒心をとく前に一方的に専門性を披露すると、かえって敬遠される傾向にあります。

 

お客様は、目の前にいる彼がただの初対面の人ではなく「保険屋」だということを知っています。その場合、ある程度社会人経験を積んだ人なら、やっぱり心のどこかで「この先に営業が待ってるんだろうな、何か売られるんだろうな」と警戒心をもつと思いませんか。

一瞬、雑談で和やかな雰囲気になっても、実は心の中ではまだ警戒ラインを引いたままだったりします。

出典:生命保険営業においてコミュニケーション能力が重要である理由

 

あなたも、「営業電話がかかってきたけど、こちらの話を聞かずに一方的にプレゼンしてくるので、かえって興味をなくした」というご経験はないでしょうか。

 

だからこそ、専門性が武器になる仕事ほど、相手との信頼関係を構築するコミュニケーション能力が高い人が「優秀である」と評価されるといえます。

 

 

4.リーダーとして優秀な人ほど、コミュニケーション能力が高い

年次が上がるほど、リーダーとして「プロジェクトマネジメント」「チームマネジメント」を任されることが増えるのではないでしょうか。

 

しかし、いざやってみると「トラブルだらけで、全く物事が進まない」ということも珍しくありません。

 

【プロジェクトマネジメントでありがちなトラブル】・相手に依頼しても、重要性を理解してもらえず温度差を感じる・「やる」と言っていたのに、蓋をあけてみたら全く着手していない・頼りにしていた人が、思っていたものと全然違う成果物を出してくる

 

これらのトラブルは、全てコミュニケーション能力=「つながりを作る社会的知性」が不足した結果、生じた現象です。

 

実際に、ユニクロやローソンなど日本を代表する企業の経営改革を支援した赤羽雄二氏は、「物事が進まないのは、あなたの話し方が悪いから」と明確に断言しています。

 

実は、相手以上にこちらの話し方や接し方、話の展開の仕方に問題があることが少なくないように思います。

そして、人を動かすには、相手の心に響くように話さなければいけません。共感がない状態で、無理に物事を動かそうとしても、なかなかうまくいきません。

出典:赤羽雄二「マッキンゼー式 人を動かす話し方」(クロスメディア・パブリッシング)

 

こう考えると、リーダーとして結果を出せる「優秀な人」は、例外なく「コミュニケーション能力が高い人」といえます。

 

 

5.まとめ:真に優秀な人ほど、コミュニケーション能力にこだわる

今回は、組織で働く人によっての「優秀さ」と、コミュニケーション能力の関連性についてみてきました。

 

【まとめ】①「才能を発揮しつつ、結果を出すうえで今一番必要なことをやる」人こそ「優秀な人」である②コミュニケーション能力とは「社会的知性」の象徴であり、結果を出したいときほど重宝される③専門性が求められる仕事ほど、コミュニケーション能力がボトルネックになることが多い④リーダーとして優秀な人ほど、コミュニケーション能力が高い

 

こう考えると、真に優秀な人ほどコミュニケーション能力にこだわると考えられます。

 

とはいえ、優秀であるということは、その定義からみても明らかなように、「自由がある程度制限される」人ともいえます。

 

そう考えると、万人が優秀であることを目指す必要はないでしょう。

 

とはいえ、自分は優秀でありたい!!!という方は、コミュニケーション能力を鍛えることも検討してみてはいかがでしょうか。

 

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国際基督教大学教養学部卒業。9年間の新規開拓営業のほか、8年間「コミュトレ」インストラクターとして、延べ3000人以上の社会人のビジネススキルアップを支援。2016年~コミュトレのカリキュラム開発に従事。基幹設計~制作・編集・校正までの全工程を経験し、『ディスカッションスキルコース』『メンバーシップコース』『リレーションシップコース』の教科書執筆を担当。2021年2月、「新・はたらき方戦略」の記事をきっかけに、ラジオ番組J-WAVE 「STEP ONE」のマンスリー講師に出演。
現在はコミュトレのマーケティング部門にて、「新・はたらき方戦略」のチーフエディターとしてコンテンツ制作に携わる。また、SNS公式アカウント(instagramtwitter)の「中の人」。趣味は料理・五目並べ。

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