会議で活用できるビジネススキル

話の意図を汲み取る達人が「結論よりも聞きたがる」あるポイント

コミュトレ編集部

こんにちは!コミュトレインストラクターの冬木です。

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コミュトレのメンバーさんからたまに「相手の話の意図が汲み取ることが苦手」というご相談をいただきます。

・指示を聴くときに、意図を勘違いして「違う、そういうことじゃない」と言われる・相手の発言を理解するのに時間がかかり、返答するまでに時間がかかる

 

結論からいうと、意図を汲みとる達人は、話の理由(背景、目的)に着目しています。

理由や背景が分かれば、話の内容や意図もよくわかるようになります。その結果、会話にも自信をもてるようになります。

 

そこで今回は、話の意図を汲み取る聞き方について解説します。是非、職場でのコミュニケーションにお役立てください。

 

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【前提】言葉に対するイメージが人によって異なる

まず、コミュニケーションするうえで前提となる認識を再確認しましょう。ズバリ、言葉に対するイメージは、人によって異なる」ということです。

 

少し実験をしてみましょう。

例えば「四角の上に丸を3つ描いてください」という指示を受けたら、みなさんはどう描くでしょうか。図のように、複数の答えがありうるのではないでしょうか。

 

言葉に対するイメージの違い

 

「四角」と言っても、正方形なのか長方形なのかは人によってイメージが異なります。また、「丸」と言っても大きい円なのか小さい円なのか、そして「3つ描かれている」状態も複数の解釈が考えられます。このように、使っている言葉は同じでも、人によって解釈が異なります。

 

話の意図を汲み取れたということは、話し手が頭の中で想像しているイメージと、聴き手である自分の頭の中で想像しているイメージが一致した状態を指します。

 

だからこそ、相手の話の意図を汲み取るときは、言葉そのものだけを聴く以上に、言外に込められているイメージやニュアンスを想像しようとする姿勢が大前提となります。

 

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意図を汲み取るには、話の「理由」に着目する

 

では、どうすれば言葉に込められている意味(イメージやニュアンス)をつかみ、意図を汲み取れるようになるのでしょうか。

それはズバリ、「結論に至った理由(背景、話の目的)に着目する」ことです。

話の意図を汲み取る人は、人の話を聴くとき「結論」だけではなく「理由」まで聴いています。なぜなら、理由にこそ話し手が伝えたい意図(話の目的)が顕れるからです。

 

そして私の元上司がまさにこのコツを体得している人であり、この記事はその人から教わった内容をもとにしています。

私の元上司はいわゆる「一を聴いて十を知る」というタイプの人です。部長や課長からの「これやっといて」といったざっくりした指示を下されても、意図を的確に汲み取る人でした。

 

例えば、資料を作成してフィードバックをもらっても訂正されることはほとんどなく、相手の話を聴いても「つまりこういうことですよね?」と確認して「そうそう、そういうこと!」と会話がスムーズに進みます。

なので、会社の偉い人たちからは「彼に任せておけば安心だ」という絶対的な信頼を置かれていました。

 

その彼に

「なんで○○係長はそんなに意図をくみ取るのが上手いんですか。何か秘訣ってあるんですか」

と聞いたところ、彼は、

「んー、そうだな、その業務に対する経験量や知識量が多いから想像がつくというのもあるけど…わりと普段から『なぜその結論に至ったのかという背景や理由』にこだわっているかな」

と教えてくださったのです。

 

このように、人の話を聴くときは結論だけではなく、そこに至った理由や背景まで考えようとすることがコツです。理由にこそ、話し手がこめたイメージや、話の目的が顕れているからです。

 

そのため、意図を汲み取ることが上手い人は、ほぼ例外なくこの頭の使い方を実践しているといえます。

 

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話の意図を汲み取る実践例

チェックをする手のイラスト

では、話の理由に着目しながら話を聴くとはどのような行動でしょうか。例えば、上司からの指示を受けたシーンで考えてみましょう。

指示の意図を汲み取るのが苦手な人は、たまに以下のような会話をしてしまう場合があります。分かりやすいように、少し極端な例を出します。

 

<NG例>意図を汲み取るのが苦手な人

例:以下、ある営業課の上司(課長)と部下(Cさん)の会話です。

課長  

「Cさん、先月分のチームの受注データをまとめておいてくれるかな。来週金曜日の週次チームミーティングで使いたいから」

 

Cさん  

「あ、はい、承知しました。いつまでに提出すべきでしょうか」

 

課長  

「(お、今の回答で分かったのか。じゃあ追加の説明は必要ないな)来週の早い段階で。火曜日までにもらえるといいかな」

 

Cさん  

「承知いたしました。」

 

…1時間後…
Cさん  

「(あれ、受注データって、成約率と受注金額のデータでいいのかな…チームメンバーごとにまとめた方がいいかな?保留案件の件数も入れた方がいいのかな?)」

 

 

いかがでしょうか。このシーンだと、Cさんは「課長が考えている“受注データ”とはどういうイメージなのか」を一歩立ち止まって考えようとせず、「つまり、〇〇の目的のためにデータを作成してほしいということですよね」などと深くつっこんで確認していません。

目的が見えないので、あとから「これってこういうことなのかな…?」と迷いが生じています。(しかし、あとになればなるほど質問しづらくなりがちですよね…なので、意外と質問できずに抱え込んで、悶々としてしまうケースも少なくありません)

 

一方、指示の意図を汲み取る人は、上司(指示の出し手)とこんな会話をします。

<OK例>意図を汲み取るのが上手な人

例:以下、ある営業課の上司(課長)と部下(Cさん)の会話です。

課長  

「Cさん、先月分のチームの受注データをまとめておいてくれるかな。来週金曜日の週次チームミーティングで使いたいから」

 

Cさん  

「承知いたしました。」

(チームミーティングでは、いつも成約率と受注金額の振り返りを営業社員ごとにやって、次の週の戦略を話し合っているよな…そのために必要な資料かな)

「ちなみに、受注データをまとめることで、各メンバーが自分の課題点をしっかり把握して次の週に向けた反省対策を考えられるようにする、ということでよいでしょうか

 

課長  

「うん、そうだね」

 

Cさん  

「なるほど。ということは、担当顧客の受注金額と成約率を社員ごとにエクセルにまとめた方がいいですよね。あと、成約率が目標よりも低い場合は色をつけておいたほうが見やすいですよね」

 

課長  

「うん、その方が分かりやすいね。それでよろしく頼むよ」

 

 

いかがでしょうか。

意図を汲み取る人は、単に指示を聞いて満足するのではなく、そこからさらに一歩踏み込んで「なぜ受注データが必要なのか」という指示を出した理由や、「そのデータを使って何をしたいのか」という指示の目的に着目しています。

その結果「もしかしたらこうしたいのでは?」という仮説が生まれます。そしてその仮説を確かめるために、自分の意見を添えながら質問するようになります。

 

こうすると、指示を聴きながら「上司が頭の中で何をイメージしているのか」が明確になるため、あとから「これってなんだっけ?」と疑問がわいてしまうことを防ぐことができます。なので、仕事も必然的に速くなります。

質問をするときは、OK例のように自分なりの言葉で指示の目的や理由を推測して確認するのがベストです。しかし、まったく思いつかない場合は「どういう狙いがあるのでしょうか」などとそのまま聞いてしまってもよいでしょう。

 

一番良くないのは、指示(結論)だけ聞いて満足してしまうことです。そうではなく、指示に対しては必ずその理由や背景、目的をセットで聴くようにしましょう。

 

意図をくみ取るコツ:結論に至った理由・背景に着目する

 

以上が指示を聞くコツの一つです。それ以外のシーン、例えば会議でディスカッションするとき、雑談するとき、一対一で上司とミーティングをとるときなどにも広く使えます。

話の意図を汲み取るためのコツは他にも様々なものがあります(今回は紙面の都合で割愛し、別の記事で解説します)。

 

とはいえ、今回ご紹介したコツを意識するだけでも、話の理解度がぐんと上がるのは間違いありません♪

 

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まとめ:「なぜ?」が意図を汲み取るキーワード

いかがでしょうか。話の意図を汲み取るというと大変難しそうに聞こえますよね。しかし、実際はポイントを押さえれば誰でも意図を理解しやすくなります。

そのためには、以下のポイントをしっかり押さえましょう!

 

・言葉そのものだけを聴く以上に、言葉に込められているイメージやニュアンスを想像しようとする姿勢をもつ・意図を汲み取るには、話の結論を聴いて満足するのではなく、そこに至った理由や背景、目的をセットで考える

 

話し手の意図をくみ取るコツ①言葉に込められたニュアンスやイメージを想像しながら聞く②結論を聴いて満足せず、結論に至った理由や背景、目的をセットで考える

 

以上の姿勢やコツを踏まえて、周囲の方の話を聴いてみて下さい。

きっと、「ああ、この人はこういうことを言いたいんだな」という意図を汲み取ることができるようになるでしょう♪

 

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1967年 東京都出身。 東京工科大学機械制御工学科在学中に、輸入商社のスタートアップに参加。 1996年 株式会社コミュニティネット入社。営業所長として、PCソフト及びBTOパソコンの販売、ISP、IP電話代理店など、新規事業を立ち上げる。 1999年 「日本を元気にする会社を創りたい」と株式会社アイソルートを設立(eラーニング製品の開発)。専務取締役として営業、開発、財務の各責任者を歴任。 2004年 同社代表取締役に就任。以降19年間連続黒字と最高売上高更新中。 2007年 新宿区優良企業表彰「経営革新賞」受賞。 2012年 日経トップリーダー「本当に強い中小企業ランキング」全国総合14位、IT業界2位に選出。

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