2020/06/24

若手ITエンジニアが実践するビジネスコミュニケーションノウハウ

コミュニケーション > 説明力・説得力 冬木しょうこ

コミュトレには様々な職種の方がいますが、そのうち1/3はIT系の技術開発をしています。
先日は、私が学習のフォローをしている若手ITエンジニア(プログラマー)Kくんから、こんな相談を頂きました。

先日、SEさんとのやり取りでコミュニケーションエラーがありました。
SEさんから期限ギリギリの依頼を受けていて、何度も時間を伸ばして頂いている状況だったときのことです。最後の仕上げにどれくらいで終わるのかをSEさんに聞かれたんです。SEさんとしては、残りのテストケースを確認しても18:30には終わるんじゃないかと見込んでいたようですが・・・自分としては19:30頃までかかりそうだなと思ったんです。
なのに、何度も時間を伸ばしてもらってる焦りと申し訳ない気持ちでそれを口にできず、つい18:30で提出すると約束してしまい、結果的に20:00頃、成果物を提出することになってしまいました。落ち着いていれば、19:30までかかりそうですとか、バッファも考慮すると20:00までかかると、言えたんだと思います。
しかし、仕事は忙しい場面や緊張を強いられた中ですることも多いので、今回と似たようなことがまた起こったら、同じようなことが起きてしまいそうで…。このような場面でもコミュニケーションをとるための技術や技能があれば、教えていただけないでしょうか。

要するに、「相手に対する引け目や申し訳なさから、言いたいことが言えずに流されてしまう」というケースに対して、対応方法を知りたい、という話ですね。

成果物を出すにあたり時間にシビアなエンジニアであれば、「工程が遅れる」「納期に遅れる」ことがいかにマズいことなのか、骨身にしみている人も多いでしょう。

実は、今回のような「言いたいことが言えず、結果として悪循環に陥ってしまう」ケースは、エンジニアに限らずよくあります。

「頭の回転が遅いからなのかな…」と心配する方もいらっしゃいますが、あまり関係ありません。

 

 

相手に自分の意見をわかってもらうコミュニケーションのコツを知って、相手の立場に立って行動できれば、必ず改善します。

システム構築という仕事は、端的に言うと「目に見えないものを全員で協力して作っていく」仕事なので、正確かつ迅速な情報伝達が欠かせません。したがって、相手の立場に立ち気配りができる人は、会話の齟齬による無駄なコストを抑えるだけでなく、相手にとって「この人と一緒に仕事をすると安心」と感心されることにつながります。

 

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エンジニアのコミュニケーションの基本は「報連相」

冒頭でお話したKくんの質問に戻りましょう。質問内容は「言いたいことが言えずに流されてしまったとき、どう対応すべきか」というものでした。

彼は「何度も納期を伸ばしてもらっていた」ことに引け目を感じていたので、「もう少し納期を遅らせた方がいい」と、言う勇気が出なかったようですね。

納期に遅れてから挽回しようと思っても、皆さんご存じの通り、通常は後の祭りです。このあたりはノウハウ云々の前に、とにかく言い訳ぬきに誠実に対応するしかありません。

 

では、どうしたら良かったのか。このケースは、結論から言うと、こまめな進捗報告と相談が解決の鍵です。

具体的に言うと、指示された仕事を進めるときに、途中から予期せぬエラーやトラブルが発生した場合はすぐタスクの指示者(SEさん)に報告・相談するのが良いでしょう。その際、相手と納期や進め方をすり合わせていけば、互いに状況を正しく把握できるので、心の余裕も生まれます。

 

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結論よりも先に意識したい「前提合わせ」

報連相のコツは何ですか?と聞くと、ほとんどの方は「結論から言うこと」と答える人も多いと思います。確かにそれは間違っていません。

仮に皆さんが上司だとして、

部下にいきなり「すみません、ちょっと相談があるのですが、カラムが違うテーブル名が参照されてまして、コードを実行する際に時間がかかっているのですが」などと言われたら、率直にどう思いますか?

何かを相談されているようだけど…
前提がわからないから、結局何を相談されているのか理解できないし、混乱するのではないでしょうか。

「結論から言う」前にもっと重要なことがあると知ってほしいのです
それは「前提合わせ」です。

具体的には、「何のテーマで話すのか」を最初に提示し、「今話してもよいかどうか」を確認します。この2つの行動について解説していきます。

 

はじめに「何のテーマで話すのか」を提示する

先ほどの上司と部下のやりとり。

部下「〇〇主任、あの~、申し訳ありません、今着手している工程の問題点として『カラムが違うテーブル名を参照している』ことを発見したのですが、コードを実行したとき時間がかかることが判明しまして…」

このセリフを見て、部下の発言の意図は伝わってきますか?

・問題点を報告したいのか
・対策を相談したいのか
・納期を伸ばす交渉をしたいのか

文章を読んですぐに特定できたでしょうか。おそらく、大半の方は「ノー」と答えるはずです。
発言の意図がわからないということは、「何に着目して話を聞けばよいか」がわからないということを意味します。

そうすると、ちゃんと回答しようという気持ちが強い人ほど情報を聞き漏らさないようにするために、あらゆるパターンを想定しながら耳を澄ませて聴く、ということになります。

これって、聞き手としては結構な負担なんです。
こういったことが続くと、全員ではありませんが、最悪の場合「自分のことしか見えていない人」という印象が定着しかねません。

 

 

最悪な印象を与えないようにするためにも、最初に、「~について+発言する目的」、つまり「話のテーマ」を提示しましょう。先に提示することで、相手に聞く姿勢を作ってもらえます。相手も何について相談されるのかわかるので、心づもりもできて混乱しません。では、先ほど部下が言ったセリフを工夫してみます。

部下「〇〇主任、あの~、申し訳ありません、今着手している工程についてご相談です。今挙がっている問題点として『カラムが違うテーブル名を参照している』ことを発見したのですが、コードを実行したとき時間がかかることが判明しまして…」

このように言われれば
・「ああ、何かしらトラブっているんだな」
・「問題解決のための知恵が欲しいんだな」
という心づもりで聞けます。

この心づもりは、まさに「何に着目して話を聞くべきか」という前提そのものです。このような心づもりがあるかないかで、聞き手の集中度は圧倒的に変わってきます。しかも、集中して聞くべき箇所が提示されているので、全てを聞き漏らささないように聞こうという気負いも必要なくなります。

次に「今話してもよいかどうか」確認する

上司は忙しい存在です。
部下から相談がきてもすぐ対応できるとは限りません。

 

上司の手が空いているかどうか確認せずに、いきなり結論を言い始めると、ただの空気が読めない人になります(笑)。しかも、ちょうど何かに集中している最中にいきなり結論を言われたら、最初の方の説明を聞き逃してしまうこともあるでしょう。

そのため、上司に自分の話をきちんと聞いてほしいと思ったら、「今お時間よろしいですか」という一言の確認が原則的に欠かせません。上司が「いいよ」と了解したあとではじめて、報連相を始めるようにしましょう。

仮に上司の都合がつかなくても、急ぎの用件でなければ「じゃあ30分後に」といったように約束をすれば、確実に報連相の時間はとれます。

今話をしてもよいかどうか確認するのは、ほんのちょっとした気配りですが、この一言があるだけで「丁寧だな」「ちゃんとこちらの立場をわかってくれているな」という印象につながりますよ♪

 

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若手のうちに、結論の前の「前提づくり」を徹底しよう

いかがでしたでしょうか。今回お伝えした内容は主に2つ。

1.エンジニアの基本スキルは報連相である
2.報連相するときは、結論を述べる前に前提合わせをする

報連相は、皆さんも職場でよくいわれていることかと思います。

もちろん、エンジニアのキャリアの中で必ず求められるコミュニケーションスキルは他にも数十段階あります(今回は紙面の関係上、割愛しました)。ですが、改めて報連相は、大勢の人がトラブルなく、円滑に協働するためには特に欠かせないものです。

そしてそのポイントの一つは、結論を言う前の前提合わせにあります。これができるだけで、気配り上手に一歩近づいていけるでしょう。

 

ぜひ、若手のうちから前提合わせを習得して、仕事でどんどん活躍していってくださいね♪

 

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